フィリピンで働くための8つのステップ

フィリピン人労働者(OFWs)は現代のヒーローとされることがよくあります。海外での労働に身を捧げていることだけではなく、彼らが母国に送る仕送りが理由で経済的にもヒーローとして見られています。2011年の時点で、少なくとも1,800万のフィリピン人がフィリピン人労働者として世界各地で働いてきました。多くの人は、賃金の高さから、スーツを着て働く頭脳労働者として、あるいは技術労働者として、海外での仕事に魅力を感じています。中には、他の国が与えてくれる「より良い機会を」求めて海外へ行く人もいます。

もし海外で働く計画を立てているなら、これから紹介する、合法できちんと手続きを踏んだ労働者となるためのガイドをご覧ください。海外で夢の仕事に早く就けるように、必要なものがそろっていることを確認しましょう。

ステップ1:PEOS(雇用前オリエンテーションセミナー)に参加する
雇用前オリエンテーションセミナー(PEOS)は、POEA(フィリピン海外雇用庁)の本庁か地方事務局で行われます。

ステップ2:応募書類と必要なものを提出する。
応募書類と、提出するよう指示を受けたものを全て出しましょう。必要とされる基本書類:個人情報書類、記録や高校・大学の卒業証書の写し、雇用証明書、(もし可能なら)研修および貿易証明書、パスポート、2インチ(約5cm)四方の写真

ステップ3:事前面接と評価を受ける
雇い先、あるいは地元業者が行う申請前オリエンテーションに出席する必要がるかもしれません。そのオリエンテーションでは、雇用主からの詳しい情報が得られるでしょう。資格等が少ない場合は、審査手続きの過程で試験や面接を求められることもあるでしょう。

ステップ4:健康チェック、職業試験を受ける
もし選ばれたら、認定を受けている医療施設で基本的な健康診断と、必要なら仕事の適性検査のために、TESDA(労働雇用省技術教育技能教育庁)が認定する試験センターで試験を受けるように指示されます。

ステップ5:雇用に関する規約や条件、契約の署名について話し合う
健康診断と職業試験を通ったら、雇用契約書に署名するように言われます。覚えておかなければいけないのは、契約書に署名をする前に、まずは全ての項目にしっかりと目を通しましょう。契約書の規約や条件を完璧に理解して納得するまで契約書に署名をしたり、手数料をはらったりしてはいけません。何かの支払いが発生した時は、必ず領収書を貰いましょう。

ステップ6:書類の手続きをPOEAや大使館や関連事務局に進めてもらいましょう。
雇用紹介業者は以下の事務局を通して手続きを進めます。
a)大使館 — ビザの発給・捺印
b)POEA(フィリピン海外雇用庁) — 電子領収書、あるいは海外雇用証明書の発行・雇用契約に関する書類の登録
c)外務省 — 翻訳・承認が必要な書類の処理(例:全てが外国語で書かれている雇用契約書など)
d)航空会社 — 航空券予約証明書、航空旅客機運賃先払い制度の利用証明書の発行

ステップ7:出発前オリエンテーションへの参加
出国の前に参加が義務付けられている出発前オリエンテーションに参加しましょう。

ステップ8:検査を受けて出発
空港での出国手続きの前に、POEA労働支援センターで必要書類の検査をしてもらいましょう。

<参考>フィリピンの人材紹介会社
フィリピンで就職するのを手伝ってくれる人材紹介会社 キャリアリンクアジア
フィリピン政府に認定された人材紹介会社 アイメス

東南アジアの仕事に応募する方法

海外移住は多くの人が夢見ますが、滞在費などそれなりの財産がなければ、夢を実現させるには、何とかして海外で仕事を見つけるしかありません。これは簡単なことではありません。仕事を探して、他の候補者に勝たなければいけないというストレスに加えて、海外で合法で働けるようにビザの申請手続きもしなければなりません。

ここで言えるのは、すべてその価値があるということです。
外国で働くことで、新鮮で奥深い見識を得ることはそれまでの旅行等では得られない経験でしょう。他の国の人々と長く続く関係を作り、世界がどのように動いてるかを目にし、自分の国に普通にいては知ることのできない物事を知る機会を得ることができるのです。海外で働いている間に、自分のキャリアをすっかり別物にしてしまう様なものを見つけるかもしれませんが、少なくとも外国の土地でそこだけでしか出会えないものに出会えます。ただ旅行などで訪れるのではなく、外国で働くということは、本当の意味でその国の文化の一部になり、そのあらゆる面を享受することができるのです。

さあ、外国に出て働く準備はできましたか。ではこれから、海外の仕事に応募する方法をお教えします。

ステップ1:仕事を見つける

海外の仕事に応募する際に一番きついのは、応募可能な仕事を見つけることです。この作業は、海外での仕事の見つけ方のはっきりとしたモデル、世界でアメリカ人の募集を行っている仕事のリストを掲載しているウェブサイトなどがないので、ややこしく骨が折れます。また、身近にその手のことに関するアドバイスをできそうな人はそうそういるものでもありません。でも世界中に仕事はあるので、どこを探せば知る必要があります。

人脈作り

人脈作りはどんな状況でも仕事探しの重要なポイントです。最近の人脈作りは、オンラインと同様、昔ながらのやり方でも行われます。口添え、友人、仲間を通じてです。リンクトインはCEOやスタートアップ企業などと交流するには素晴らしいサイトですし、雇用面のチャンスを得られるかもしれません。

プロフィールは、目を引くものにしましょう。名前、顔写真などの詳細は一度ネットにアップすれば、誰の目にとまるかも知れません。ただ、そのままゆっくり静観しているのではなく、先を見越して行動を起こしましょう。海外に繋がりを持っていそうな企業の雇用担当者に聞いてみましょう。何か良い情報がないかメールを送って尋ねるのも良いかもしれません。日々、自分が働きたいと思う仕事情報を確認しましょう。また、自分の就きたい職業以外の職に就いている人々も含め、その道の人と繋がりを持つために、フェイスブックだけでなくリンクトインにも登録しておきましょう。人材雇用費削減のため、大手企業のスタートアップや雇用担当者が幾度にもわたり、世界中の応募者を求めてオンライングループへの投稿を行っています。

大卒者なら、同窓会を利用して繋がりを広げましょう。他の卒業生が今何をしているか調べて、もし海外で働いている人がいたら連絡を取り、どうやって今の仕事に就いたのか、現地の企業で外国人を探しているところが他にないかなど教えてもらいましょう。卒業生イベントに行くのも良いかもしれません。自分の職業分野の人が集まるイベントにはできるだけ多く参加しましょう。たいていは、様々なグループや人々が、同じ職業の外国人の引き込みを行っています。色々教えてもらって、繋がりを持ちましょう。どこで何を話したかで、その後に繋がるかもしれません。

— そのままゆっくり静観しているのではなく、先を見越して行動を起こしましょう。

就職フェア

海外就職フェアに参加しましょう。そういったイベントは確かにあるので、「海外就職フェア」を検索して、近隣の都市を調べてみてください。そこでは、どんな企業が海外支社で働く人材を雇っているかがわかります。もしかするとその場で面接を受けて通るかもしれません。でも、少なくともその場に足を運ぶことが必要です。

世界的企業

ただ応募するのではなく、例えば、イギリスの企業の場合、ロンドンに移り住みたいなら、自分の国の企業の中から世界中に支社を構えているところに応募しましょう。プライス・ウォーターハウス・クーパースや、ウェルズ・ファーゴ、ヒルトン、コンデナストなどは世界に手を広げています。これらの企業は海外赴任に応えてくれる人材を求めています。

中には海外赴任を望まない人もいます。海外へ行きに前向きであることは、大きな利点であることを念頭に、仕事の応募をしましょう。ただ、このやりかたの唯一の欠点は、実際に海外赴任がかなうのに一年ほどは待たなくてはならなくなることです。企業側は、すぐさま海外へ派遣するのではなく、本社での研修を行い、海外赴任に耐えうるかを確かめたいと思っています。

特にホテルで働きたい人になら、この方法はお薦めです。
海外に新規にホテルを起業する際、アメリカ系ホテル企業が求める重要事項の一つは、その企業についての知識を持つ、英語を話せる人材です。

仕事検索エンジン

国内でもそうであるように、クレイグズリストやモンスター、ガムツリーなどは、海外の仕事探しにも非常に役立ちます。ただ、重要なのは、自分の行きたい国の仕事探し検索エンジンを利用することです。オーストラリアで働きたいのに、クレイグズリスト・アメリカで検索してはいけません。事実、クレイグズリストは幾つかの国では役立ちますが、オーストラリアではほとんど知られていません。オーストラリアなら、シークやガムツリーが良いでしょう。他の国でもこのやり方で試してみてください。財政的支援を行ってくれる仕事もあるはずです。特にアメリカ人や英語を話す人の就職斡旋のために検索条件を追加しているサイトもあります。けれども、どの国が雇用を行っているか、そこに応募できるかどうかは、最低限確かめる必要があります。

政府関連

おそらくアメリカ政府は、民間企業よりも多く海外での仕事の募集をアメリカ国民に行っており、外国の機関とのビザのやりとりなどはお手の物でしょう。さらに、アメリカ政府は政府のために働いてくれるアメリカ国民を常時必要としているので、あなたが行きたい国の人と就職口を競い合うことにはなりません。例えばアメリカ国内の外国企業は、外国人ではなくアメリカ人を多く採用する傾向にあります。そうなると外国企業での就職は狭き門となってしまいます。

けれども、海外のアメリカ政府関連の仕事に応募すれば、そういったことは起こりません。政府関係の海外での仕事に応募するのは難しくありません。USAJobs.govのウェブページへ行き、職種と自分が働きたい国を入力すれば、応募可能な職種のリストが出てくるので、そのまま直接応募することができます。

個人で

この方法は大胆ではありますが、確実に行きたい所に行けます。
基本的には、行きたい国に直接行き、個人で就職口に応募するか、滞在中にいくつか面接を取りつけます。インターネットは素晴らしい情報源ではありますが、実際にその場に足を運び、現地の人に会ってみることに勝るものはありません。観光ビザで働くのは違法ですが、仕事探しは合法です。ただ、おそらく就労許可やビザの申請の間は国外に出るように言われるでしょう。

留学・海外インターン

もっときちんとした方法で海外で雇用を行っている企業と向かい合うには、海外留学をするか、海外インターン(もしくは両方同時)に参加するのが良いでしょう。海外留学や、海外インターンの募集は山ほどあります。最終的に海外で働きたいと思っているなら、この機会を利用しましょう。

外国の都市でのインターンシップは、以下に自分が素晴らしい働き手であるかを見せるチャンスです。AIFS(アメリカ海外留学機関)や、フートンスクール、IFSAバトラーのような組織には様々なプログラムがあり、実際にインターンシップで海外に人材を派遣しているので、人材雇用活動にかける手間がありません。他にも、自分が通う大学を通して、海外留学だけでなく、海外インターンシップに応募することができます。

インターンシップに参加している人にはビザに関しても選択肢があり、就労ビザよりも簡単に申請が通ります。こういった機会を最大限に利用しましょう。そして、インターンシップで上司に自分がその国に残りたいという意志をはっきりと伝えておきましょう。もし会社側が気にするようなら、スポンサー申請料の支払いを申し出ておくのも良いでしょう。

海外留学ではインターンシップや、少なくとも幾つか雇用してもらえそうな所へ紹介してもらえる機会を得ることができます。けれども、海外での就職を確実にしたいなら、海外の大学で単位の修得をするのが良いでしょう。その国で教育、訓練を受けたなら、たいていは現地に留まり就職できるようにしてくれるはずです。

オーストラリアなど、多くの国の学生ビザは、在学中の労働時間を規制しているだけでなく、フルタイムで働けるようになるには卒業後1年ほど待たなくてはなりません。フルタイムでの就労が認められるか、その国の企業からの保証が貰えれば、就労ビザで滞在するためのスポンサーを得られるようになります。

人材紹介会社

外国の企業の代理で世界中から労働者を募集している業者は存在します。人材紹介会社を利用することで、海外での仕事や、スポンサーとなってくれる企業を探す手間が省けますが、これにはお金がかかります。会社によっては仕事の斡旋料として、就職後の給料の何%かを要求してくることもあるので、契約書にはよく目を通しておきましょう。その代金はさほどではないかもしれませんが、そういう場合もあると知っておいて損はありません。人材紹介会社はインターネットで簡単に見つけられます。「東南アジア 人材紹介会社」で検索し、自分の住む地域の会社に連絡をしましょう。

参考に完全無料で利用可能な東南アジアの人材紹介会社を紹介します。

人材紹介会社 キャリアリンクアジア
タイ・ベトナムをはじめ東南アジアで人材紹介業を行っている日系人材紹介会社で、求職者の利用は完全に無料となっています。
RGF(リクルートのアジア子会社)
日本で一番有名な人材紹介会社リクルートの子会社RGFの東南アジア版です。

ステップ2:自分に合う国に応募しましょう

自分に合う仕事が見つかったら、応募しましょう。簡単なことだと思いますよね。
でも、実はそうでもありません。
たとえ就職希望先の国の言語を話せたとしても、全て同じ流れで行われることはないし、同じ名称であるとも限りません。自分の応募の仕方が合っているかどうか確認する必要があります。そうでなければ、あなたの書類は他の山積みの書類の片隅に追いやられてしまうでしょう。

この作業はインターネットのお陰でそんなに大変ではありません。イギリスでの就職を考えているなら、「イギリスでの仕事の応募の仕方」と検索しましょう。イギリスではレジュメのことをCV(カリキュラムバイティ)と言うので、「レジュメ イギリス」とは検索しません。このような細かなことを正しても意味がないように感じるかもしれませんが、外国の企業がビザのことなど心配せずに雇える人達と闘う場合、完璧かつ目を引くほどの応募書類に仕上げる必要があります。応募書類に写真が必要なのか、カバーレターを添えるかなど、きちんと調べたり、自分の行きたい国から来た人に聞いたりしましょう。綴りもその国の綴りに合わせましょう。

スタートポイントとして、エライナ・ジョランドさんが、外国での仕事探しに使える、世界で通用するレジュメを作成するための素晴らしいガイドを作ってくれました。
さらに、自分や推薦者との連絡方法を、電話番号のほかにも確認しておきましょう。eメールアドレスや、スカイプの連絡先などがあれば、オンラインの面接の準備も万全です。

最後に一番重要なのが、その国の会社がわざわざ自分を雇うべき理由を伝えることです。自分にしかできないこと、自分が何に優れているか、自分がその企業に何をもたらすことができるかなどです。企業にとって外国人を雇うことは大きなリスクで、人件費もかかるので、自分を雇う価値があること、自分がその準備ができていることを確約する必要があります。どれだけその国や企業に愛着を持っているか、どうしてそこで働きたいのかを伝えましょう。自分の会社を理解し信じてくれるような人に雇用者は心をくすぐられるものです。

ステップ3:ビザの申請をしましょう

就職先を見つけたとしても、まだやることはあります。ビザと就労許可の申請には時間がかかるし、自分に関する膨大な量の書類や多少のお金も必要になります。医療記録や犯罪歴証明書などたくさんの書類の提出が求められます。もちろんパスポートが必要になるので、大使館へ面接に行かなければならないかもしれません。仕事探しを始める前から、必要となる書類やビザの申請のプロセスを正確に知っておくことはとても重要です。実際に仕事が見つかり、企業側もスポンサーとなってくれるとなった段階で、ビザの申請がうまくいっている状態で、できるだけ早く全ての準備を整えられるようにしましょう。

—仕事探しを始める前から、必要となる書類やビザの申請のプロセスを正確に知っておくことはとても重要です。

ステップ4:夢を現実のものにしましょう

始めは海外で働くという夢が不可能なことのように思えたかもしれませんが、気持ちをしっかり持って諦めずに努力すれば、現実のものにすることができます。多くの企業が世界に進出しているこの時代に、各企業に海外マーケットを理解しているスタッフを置くことは、ほぼ必要条件ですらあります。アメリカ人として、あなたは生まれながらに世界で最も経済的に重要な海外マーケットを知っているのです。

外国の企業や、海外のアメリカ企業のために自分ができることを考えましょう。また、自分がそれらから学ぶことも全て吸収しましょう。自信を持って夢を叶えるためのプロセスを進め、恐れずに努力を続けることです。企業側がどんなに良しとしても、外国人労働者を引き受けるということは多くの責任を負うということを理解しましょう。そのために見向きもしてくれない企業も多くありますが、目にとめてくれる所もありますし、そこにこそ海外で働くチャンスがあるのだということも忘れないでください。

海外で働くための7つのシンプルなステップ

海外の仕事の見つけかたを調べるのに、気の遠くなるような工程をたどり、インターネットであらゆるアドバイスを検索しました。その中には、どんなシチュエーションにも当てはまるアドバイスもありました。「ソーシャルメディアを使って知らない人とも繋がりを持とう」とか、「海外で仕事を貰うには動画履歴書を作ろう」などです。私が好きだったのは「パスポートが切れていないか確かめよう」です。ただ、こういったアドバイスはなるほどといった感じでしたが、私が知りたかったことからは程遠いものでした。インターネットでは役立つウェブサイトや記事は少なく、具体的な情報はあまりありませんでした。

今や私は実入りの良い職業に就くことができています。そして財産を共有する覚悟を決め、自分の得意分野を活かし海外で働いていた、または今も働いている4人のミレニアル世代の人達にインタビューを行いました。例えば発展途上国での英語教師、NGO職員や、新興市場でのビジネスチャンスを求めてです。海外で働くための7つのシンプルなステップをご紹介します。

1.前向きに考える

もし海外で生活することに興味があるなら、その考えを貫きましょう。自分の国でチャンスを逃してしまうかもなんて心配はしないことです。大学卒業後に海外へ移住した人はみんな、またすぐにでも同じことをすると話していました。理想の職業を見つけられなかったとしても、彼らは自分がした経験や、見識を大切に思っています。

「韓国料理を毎日食べられるなんて本当にすばらしいと思いました」そう話すのはアレックス・プロコップ、生粋のニューヨークッ子で、彼は自分が生まれた場所から25マイル以上離れた所で暮らしたことがないことに気付き、韓国で1年半英語の教師をしようと決めました。「前に教師の仕事で上手くいっていたことがあったので、やってみようと思いました」と言います。

韓国の中学生の英語の教師として働き、韓国の小学校のESLの教科書を作るまでになりました。それから7ヶ月間、アジアを旅してまわり、その後いかに「テクノロジーが教育に影響を与えるか」を知るためにアメリカに帰国することにしました。現在彼は、サンフランシスコでウェブデザインとエンジニアリンングを学んでいます。

2.声をかけて繋がりを広めよう

何かを調べる時はオンラインだけでなく、「現実の世界でも」調べましょう。渡航先を決めたら、友人や家族、同僚、ご近所さん、とにかく知り合い全員に伝えましょう。誰かしら渡航先に関連する人を知っている可能性があるます。もし、そういう人がいたら声をかけて、ガイドブックに載っていない大事なことを教えてもらいましょう。そして、自分の渡航先地域に今も住んでいる人も、自分が向こうに着いた時に会えるかもしれないので教えてもらい、メールなどで繋がりを作っておきましょう。

友人は一人しかいませんでしたし、その人はレバノン人でしたが、私がレバノンに着いてすぐにレバノンを発つ予定でした。けれども私がニューヨークを出るまでには、レバノンで暮らしたことがある、あるいはかなりの時間を過ごしたことがある、レバノンに友人・親戚がいる、というような知り合いが20人ほどできました。この人達からはいくつか適切なアドバイスを貰いました。一度知り合ってしまえば、驚くほど役立つ情報を教えてくれます。

3.語学力を上げる

もしリオデジャネイロへの移住に興味があるなら、ポルトガル語を学びましょう。仕事を見つける時に役立つ能力を身につけることができるだけでなく、同じ様な目的の人に会うこともできます。家族がブラジルで暮らしているかもしれませんし、前に住んでたことがあるのかもしれません。そして知っておくべき知識を与えてくれるかもしれません。

発展途上国のNGOで働くことに興味があるなら、言語能力が高ければ赴任先の採用条件として付加価値が付きますし、働く上でも優位です。「例えば、あなたがフランス語を話すことができれば、たいていは西アフリカにい赴任することになるはずです」と、現在レバノンの国際救助組織で働くイギリス人ミレニアルのマーサ・レッジョーリ・ウィルクスさんは言います。レバノンの前は、東スーダンで活動しており、そこでアラビア語を学び、レバノンへ移住することを決めました。
「今はアラビア語を話せるので、中東で仕事を見つけやすいと思います」と、レッジョーリ・ウィルクスさんは話します。

ビジネス関連分野に興味がある場合、外国語で会議の進行を行うなど、言語能力はさらに重要です。
ジョナサン・フェインさんは、シンガポールで投資銀行家、そして未公開株投資家として活動していましたが、石油・ガス産業の専用機械製造会社のCEOと会わなければならない時は上海で会議を行っています。25歳の彼は、何年も中国語を学んでいますが、「中国語の上級クラスでも『ポリスチレン』を中国語でどう言うかなんて教えてはくれません」と、言います。

もし新興市場で働くことに興味があるなら、大学在学時から外国語を学ぶことが重要だとフェインさんは強く言います。そして、目的地へ行ったら、専門用語や、地元の言葉を学ぶ機会を持ち、言語力を次のレベルにまで上げれば良いのです。
「物理入門や、管理会計、マーケティングのような科目は、履修してもすぐに忘れてしまいますが、言語は何度も繰り返し使うことになる有用な知識です」と、フェインさんは言います。

4.どっぷり浸かる体験をする
もし経済的に余裕があるなら、3ヶ月ほど集中して言語を学ぶのも、将来より良い仕事に就くために役立つかもしれません。
リチャード・ケントさんは、イギリス人ミレニアルで、南アメリカで16ヶ月働き、暮らしました。彼は、ペルーでホームステイをしたり、ペルーのアマゾン地帯を独りで旅したりしたので、スペイン語の習得には時間はかかりませんでした。

彼のアドバイスは大都市を避けて「郊外へ行き、ボランティアをしながらしばらく滞在できる場所を見つけること」です。
彼にとってホームステイは良い経験でしたが、ホームステイ先の家族と上手くいくかどうかはその時次第です。ホームステイプログラム、可能ならホームステイ先の候補のことはよく調べておきましょう。

5.ずうずうしいくらいになろう
懐の状況や就きたい職業、行きたい場所にもよりますが、単純に渡航先に着いたら仕事を選んで見つけるというのも一つの手です。勇気のいることですが、実際にそこに行ってしまえば、意外と簡単に仕事を見つけられるという人も中にはいます。

「ぼくは友人からの口添えで仕事を見つけました。ボゴタに行くまでに全ての語学学校にメールを送ったけれど、ぼくが勤めることになった3つの会社はみんな〔コロンビアにいる〕友人からの口添えのおかげでした」と、ケントさんは言います。
そして、このやり方は援助の仕事に就く時にも通用しました。
「発展途上国に直接行って職探しをするというのも良いと思います」と、レッジョーリ・ウィルクスさんも言います。「ロンドンの本社にいる人よりも、既に国内にいて働きたいという人を雇いたいと思う雇用者は常にいるはずです。」と、レッジョーリさん。そう言いながらも彼女は、このやり方が通用する発展途上国もあるかもしれないが、それ以外の国では非常に危険だとも話します。

「何が起こるか分からないような、組織の保護がない状態で決して行ってはいけない国があります。」南スーダン、アフガニスタン、コンゴ民主共和国、パキスタンやニジェールの一部など、彼女はそれらの国の名を「安全網なしで行くには多くの人にとって非常に危険な国」として挙げながら言います。

レッジョーリさんは、発展途上国での救援活動に興味がある人には、移住して仕事ができる場所として、レバノン、そしてスリランカやケニヤの一部地域を薦めています。

6.行き先を選ぶ

ロンドンや、上海、シンガポールのようなビジネスの中心地に興味があるなら、職場からの転勤を試みるのが簡単かもしれません。もし、大学を卒業したばかりで、マーケティングや、広告業、ファイナンス系の分野で働きたいなら、海外赴任のある国際企業の就職口を探してみましょう。デロイトや、エデルマン、UBSなどの企業には、それぞれの海外オフィスへ雇用者を派遣する交換プログラムがあります。けれども、海外赴任までには、たいてい数年は働かなければならないので、しばし我慢する覚悟が必要です。

7.海外移住の先に得られるもの

実際に海外で生活するという経験は自立、また、異なる文化やさまざまな『ライフハック(効率良く暮らすためのテクニック)』に触れるという観点で、とても貴重なものです。ジョナサン・フェインさんはアジア、特にインドネシア・中国で過ごしたことを誇りに思っています。その理由は、スタートアップ企業としてリックショーを起こしたことです。

「ぼくは、中国・マレーシア・インド・オーストラリア・ニュージーランド・アメリカ・カナダ・フィンランド・そのほか様々な地域の社員やパートナーたちと仕事をしました。ぼくにとって、このように様々な国の人達と働くことは当たり前になっていますが、他の人には厳しいかもしれません」とフェインさん。

ここで述べたキャリアの道筋は普通とは言い難いかもしれません。けれども、最終的にインタビューさせてもらった人はみんな、つまらないデスクワークより充実した何かを見つけています。今は簡単には見えないかもしれませんが、ネットで検索したり、かじったことのある語学のクラスや、昔ながらの人脈作りなどを試してみると、あなたもシンガポールで仕事帰りにマイタイをちびちび呑んでいるかもしれません。

海外労働への第一歩

ここでは、初めての国でうまくやっていくために学んだことをお教えします。私の場合は一応、正しいステップ(ここでの「正しい」は、休暇や旅行の延長ではないという意味です)を踏んで国外へ出ました。2年前にパリに留学したときのことです。その後、チューリッヒにも留学し、ベルリン、ルーアンで働き、またチューリッヒへ戻り、労働人事担当として働いています。

もしあなたが学業の一環として一年間の留学に行くところ、もしくは大学を卒業したばかりだとしても、また、海外で生活を始める準備はできているとしても、旅立つ前に決めなければならないこと、必要な情報があるものです。ここでは、海外渡航の際に予期すべきことをお教えします。

最初の決断:どこへ行くか

当たり前のようですが、どこで学ぶか、どこで社会人としての生活を始めるかの選択は、幸せになるために重要なことです。私の場合は簡単でした。チューリッヒで一学期間過ごして旅立つときに感じたのは、チューリッヒに「また来るね」という感覚で、「さよなら」ではありませんでした。

柔軟な考えを持って、いくつかの選択肢を考慮に入れることは重要です。その決断が自分の力ではどうにもならなくて、学校や会社側に決められるという場合は特にです。ただ、思い出してほしいのは、自分がそこに住むことになるということです。ここでアドバイスです。行き先の候補を調べる際は、自分の行きたい所も含め、良い点と悪い点をリストにしておきましょう。

行き先を決めて、どこになるか知らされたら、覚悟を決めて航空券の予約をしなくてはなりません。これが少し怖い部分でもありますが、そうすることで自分の夢を叶えるための次の一歩を踏み出す原動力となります。

ペンを手に取る

次にしなければならないことは、書類仕事のひとことに尽きます。とにかく大量の書類仕事をしなければなりません。
私は何度か違う国への移住を繰り返していますが、それでもまだ移民局から渡される膨大な量の書類に驚かされます。その際に必要なものは行き先によりますが、基本的に必要なものは揃えておきましょう。例えば、スイスでは入国後14日以内に地元当局での登録が必要になります。登録の際は書類一式の提出・署名を行うだけで、とても単純です。それぞれの詳細な情報は、渡航先の出入国管理事務所のホームページなどをチェックしておきましょう。

正しい心構えで

正しい心構えなんてすぐには思い浮かばないかもしれませんが、自分の気持ちを認識することがいかに重要かをここでは十分にはお伝えしきれないくらいです。私は、たくさんの国を渡り歩いたから自分は人よりも優れていると考えている人を嫌と言うほど見てきました。特に交換留学正や、外国人サークルなどには多くいます。

第一印象が重要なことは誰しも知っていますし、自分とは違う文化圏から来た人々と合う際は、特にそうでしょう。そんな時は自分がよそから来た人間だということを思い出してください。自信過剰やえらぶった雰囲気を醸し出してはいけません。他の国へ行くということは、自分がその国の言語や生活スタイルに合わせなくてはいけないということなのです。

目標を定める

これから留学するにせよ、仕事をスタートさせるにせよ、それは新たな出発として良い機会です。私はずっと内気で、クラスに参加するのも消極的でしたが、そのことがきっかけで、留学して変わろうと強く思ったのです。
今が名を上げる時で、自分の国では二の足を踏んで挑戦できなかった変化を遂げる時です。この時点では人脈作りが重要となります。留学生なら講師や、留学生同士と繋がりを持つことや、地元の学生と友人関係を作ることです。留学・海外赴任を終えたらどうなるかは分からないし、そういった繋がりを持つことがいつか良かったと思えるときが来るかもしれません。

これからキャリアをスタートさせる人は、人脈作りはさらに重要な意味を持ちます。キャリアのスタート時は人とのつながりが全てであり、ライフラインであり、大きなチャンスとなる可能性を秘めているのです。会議やグループの会合に参加することが同じ考えを持つ新人や、自分の専門分野のプロと出会うための一番の方法です。

自分に挑戦する

この記事を読んでいる人は、居心地の良かった場所から出ることになる、あるいはもうすでに出ているかもしれません。緊張と不安が襲い、本当に怖いと感じたこともあるでしょう。けれども、そうなっても決して自分が駄目な人間だとは思わないでください。私が職場や、銀行、会合にいく前に気合を入れる度、小銭を貰っていたら、今頃かなりリッチになっていたでしょう。

この記事は海外移住のために役立つ、現実的な情報をお届けすることを目的としています。この記事が注意喚起となるかもしれませんし、緊張や不安を覚えることは海外移住にはつきものです。最初は先行き不安に感じるかもしれませんが、いつかはかならず行って良かったと思えるとお約束します。

ASEANの移民労働者に大きな一歩

労働移住という現象は、東南アジア諸国連合(ASEAN)の経済発展と密接に絡み合っています。ASEANメンバー諸国は、移住労働者が行き来し、外国の労働力から大きな利益を得てきました。

2015年に世界銀行が行った調査によると、ASEAN地域で暮らし働くおよそ1,000万人の海外移住者の約3分の2、680万人ほどの労働者がASEAN地域内から移住していると見られています。事実、国際労働機関(ILO)のデータでは、ASEAN諸国の中でフィリピンが、インドネシアを抑え、最も多く他のASEANメンバ国に労働者を送り出していることになっています。

一方、フィリピン人労働者(OFW)も含め、移住労働者のASEAN地域内での移住先は、第一位からブルネイ、シンガポール、マレーシア、タイの順番になっています。
そこに、この移住労働者の権利の保護と伸長に関するASEAN合意が、地域機構にとって大きな分岐点としてみなされたであろう理由が垣間見えます。この合意は、先週マニラで閉幕した、第31回ASEANサミットASEANメンバー諸国によって署名されました。

この合意(または「協定書」。ASEAN分野別委員会の同僚の多くがこう呼ぶため)は、2007年1月にセブ島で採択された「移住労働者の権利の保護と伸長に関するASEAN宣言」の中で、ASEAN加盟国がまとめた一般的原則について詳しく述べています。この宣言はASEAN移住労働の支持者には「セブ宣言」と広く言われています。

セブ宣言には、移住労働者の権利を保護・促進するためのASEAN加盟国の義務と誓約に関して「聞こえの良い声明」が盛り込まれているだけなのに対し、2017年の合意では、移住労働者の権利についての詳細が具体的に表されています。例えば、自分のパスポートを保持する権利、労働に関する苦情を申し立てる権利、移住先の国に自由に入国する権利などです。

合意にはまた、移住元・移住先の両国が移住労働者に対して負う特定の義務が列挙されています。例えば、法外な手配料・雇用手数料を禁止する義務、雇用条件を明記する規制やガイドラインの発令、公正な労働条件・報酬の供給、暴力や性的虐待からの保護などが挙げられています。

専門家によると、「自らの意思に反して不法就労者となってしまった」労働者の「問題を解決する」ことを義務付ける声明を受け、この合意に不法就労者について盛り込んだことは大変な偉業だとしました。

ロドリゴ・デュテルテ大統領が誇らしげに述べたように、移住労働者の権利に関するこの合意は、「社会保護政策を充実させ、正義、また人道的かつ公正な処遇を与え、国民のための公共医療サービスを提供することが記されための画期的な文書」です。

この合意の締結にASEAN地域ブロックが10年以上かかったことを考えると、これは本当に画期的です。いくつかの重要課題のため、文書合意に向けた交渉は何年もこう着状態にあったのです。

対話の前進を図り、フィリピンは長官のシルベスター・ベロ3世が陣頭指揮を取る労働雇用省を通じ、この合意に取り組むために3度の「退任」を指示しました。ASEAN労働大臣退任(2017年2月19・20日、ダバオ市)、ASEAN高官退任(2017年3月20・21日、パサイ市、ソフィテル・フィリピン・プラザホテル)、ASEAN労働高官退任(2017年8月25・26日、パサイ市、コンラッドホテル)です。そして、3度目の時には合意が最終的に締結されています。

交渉の停滞の打開を図るため、ASEAN労働高官の間では秘密裏に行われた話し合いもありました。公にはされていませんが、ベロ氏はこの合意への同意を取り付けるため、交渉担当者の説得をしにインドネシアまで行ったとされています。

名前も顔も知られていないフィリピン人高官の10年にも及ぶ尽力を考えると、この合意はASEAN議長国の中心議題であると真にみなされるべきです。けれどももそれは、フィリピンだけでなく全てのASEAN加盟国の偉業なのです。ヨーロッパ連合(EU)は、地域統合モデルとして持ちこたえてきましたが、そのEUですら移民の権利については言うまでもなく、移民のための地域合意の採択には至っていません。

もちろん、この文書は法的拘束力がないため蔑視する批評家もいます。けれどもASEAN加盟諸国は「合意の精神のもと」常に協力してきました。重要なのはASEAN同盟国が自分達の特定の義務を認識することだとベロ氏は言います。

さらに、今後この合意に効力のある執行手段を持たせるために、今回の合意がASEAN諸国内の移住元・移住先の間の二国間協定を結ぶきっかけ、土台となりうるのだと説明します。

つまり、移民の権利のための戦いは合意の締結で終わりではないということです。合意締結後のASEAN労働大臣の務めは、「ASEAN合意の内容を具体的な活動に変換するための」実行計画を進展させることです。

私の観点では、ここにこそ、全ASEAN諸国の共通、あるいは同一の労働条件基準が含まれるべきなのです。結果として、また10年という月日が流れていく前にそのような実行計画を作ることが、ASEAN地域ブロックにとっての挑戦なのです。
幸運を祈るばかりです。

ASEAN労働移住の管理向上を約束

公式文書 | 国際連合は1990年12月18日、すべての移住労働者とその家族の権利の保護に関する国際条約を採択しました。その後10年間、ASEAN市民社会はこの日を国際移住者デーとして守ろうという機運を牽引しました。12月18日は、移住労働者の献身に光を当て、彼らの声を世間に届けるために、移住者の人権が前面に押し出された日です。

我々は現在、ASEAN地域の移住労働者の権利の保護に関してどれほど進歩したかについて、また、安全で有益な移住を確かなものにする際に残されている問題について再考しています。

国際連合による最新の統計では、ASEAN諸国出身の移住者は2,020万人で、ASEAN地域内での移住者は690万人となっています。全経済セクター、およびこの地域の繁栄は、これら移住労働者の生産性と所得次第と言えるでしょう。

けれども、その見返りは公正とは言えず、移住労働者・雇用者・人材採用業者の間でも差があります。ASEAN地域内で移住する人々の大部分が、高い技術を持たない移住労働者ですが、彼らの立場は虐待や搾取に対して非常に脆弱なままです。また、「女性の仕事」は軽視されており、女性が得られる仕事の労働保護措置が未だ不十分なため、特に虐待や搾取のリスクの影響を受けやすいのは女性移住労働者です。

国際労働機関と国際移住機関が発表した国際移住デーについての共同研究では、移住労働の公平性と、ASEAN地域内の包括的、かつ継続的な成長と発展への貢献度を高めるために、更なる活動が必要だとされています。

ベースラインを構築し、そこから目標に向けての進捗状況を把握するため、この共同研究をもとに移住成果の指針を作成しました。この指針は、国家財政にプラスとなった金額の規模に重点を絞るのではなく、社会的・経済的に関連する成果をバランスよく取り入れ、移住によってもたらされる成果の計測の幅を広げています。

研究報告ではその結果に基づき、ASEAN諸国内の労働移住の管理に関して、いくつかの重要な改革の提案をしています。
一つ目は、労働者から雇用者に支払う雇用手数料の改革です。移住労働者は農業、製造業、建築業、土木業など、ASEAN地域だけでなく世界中で人々の生活に欠かせない労働力を提供しています。

雇用手数料の徴収を積極的に行っているのは、人材雇用業者や仲介業者で、たいてい彼らは法外な額の手数料を移住労働者に請求します。つまり、現在の移住労働者雇用のモデルは、労働者の搾取というものに大きく基づいており、移住労働者が労働者不足を解消し、重要な役割を果たしていることを考えれば、このことは公平であるとは言えません。まともな職に就くためにお金を払うべきではないのです。

国際労働機関・国際移住機関の調査ではマレーシアへの移住労働者の73%が移住のために借金をし、返済のために平均でまる一年働きづめの生活を送るということが判りました。

「雇用者側が支払う」モデル、と政府や事業者が行う活動についての認識が世界的にも地域的にも高まり、この流れはこれからも広がっていきそうです。この変化を牽引、支持するための倫理的雇用に関する国際指標は、国際労働機関が策定した公正な雇用のための一般原則や運用ガイドラインに反映されています。それら原則・ガイドラインは、政府・労働者および雇用者の代表者、国際移住機関とマルチステークホルダー連合により作られた国際採用規範システム(IRIS)とともに策定されました。

二つ目の改革は、高度な技術を持たない労働者、特に移民労働者が雇用者が求める技術を認識し、技術訓練をする機会を増やすことです。自国労働者および移民労働者、事業に利益をもたらすことのできるマーケット主導型のカリキュラムを展開させるためには、雇用者と出身国・移住先の国の訓練機関のパートナーシップを構築することが必須です。さらに、能力開発や技術のバリデーションを増やすことで、移住労働者の経済的貢献度の幅を広げ、貢献度を上げることができるでしょう。

三つ目は、移住労働者は男性も女性も、いかなる職種であっても、完全に労働、および社会保護法の対象であり、虐待に対し、正義と救済を求める権利があることを確実にすることです。

現在、多くの移住労働者が十分な保護が受けられないところで働いています。労働と移住労働者の人権の保護のために効果的な法的・産業的規定を導入することは、移住先労働市場の労働条件に関する底辺への競争の防止だけでなく、移住労働から得る利益も増やすでしょう。

先だって採択された、移住労働者の権利の保護と伸長に関するASEAN合意と今後のその活動計画は、移住労働者の権利に関する問題についての地域的な協力を後押しすることが可能です。

現時点では、たいていの移住労働者は、移住労働が自分達の選択であったとしても、移住経験を良いものにするかどうかをコントロールできるような力はありません。移住労働者やその家族、彼らのコミュニティにとってのリスクを減らし、見返りを増やすには、ASEAN地域内の労働移住の管理の現状を変える必要があります。

我々は皆、いったん立ち止まり、移住労働者が我々の経済・社会に貢献することでもたらされるメリットを得る方法を考えるべきです。そして、移住労働者が公正な扱い、彼らが手にしたチャンスをきちんと受けられることを確約し、彼らにお返しをするべきでしょう。

ASEAN地域内の教育が地域コミュニティを作る

現在ASEANは、昨年の東南アジア諸国連合(ASEAN)創設50周年の祝賀ムードが静まるにつれ、社会文化、経済・政治的コミュニティーの融和という壮大な構想の実現に向けた課題に直面しています。この統一コミュニティ構築の過程において、極めて重要な役割を担うとされているのが教育部門です。

ASEANでは、地域内の人材の経済成長への貢献度を高めるだけでなく、人材の能力向上と、ASEANに所属する者としての自己認識形成の促進を図っています。2009年にチャアム・ホアヒンで開催された第14回ASEANサミットで立案された様々な活動計画の中で、高等教育地域化に関する計画は議題の中心となっていました。

そこからASEANは、地域内の教育機関内での協力体制を発展させるための取り組みを実施しています。また、共同研究計画を奨励し、共通単位認定制度や、その他利用可能な制度を通じて、交換留学生(スタッフも含める)の育成にも取り組んでいます。

さらに、「高等教育のための共通スペース」を設けることにも尽力しています。ASEAN地域内の高等教育のために共通スペースを持つこととは、ASEAN諸国にある約6,500の教育機関の調和を図り、およそ1,200万人の学生に利用してもらうことです。昨年11月に、SEAジャンクションやハインリヒ・ベル財団東南アジアにより開かれた討論会でも議題となったように、実施にあたっての課題は多く、複雑です。

複雑な環境

海外留学を視野に入れているASEAN地域の学生はまず、東南アジア外の教育機関のための既存の選択肢パターンに従います。
これまで一般的に、ASEAN地域の学生はアメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、そしてやや割合は下がりますが、日本の大学を選んできました。今ではインドや中国の大学も選択肢の一つとなっています。東南アジア外の大学は、そのような優先傾向を維持すること望んでおり、現在それらの大学の学生採用マーケティング手法は広く拡大しています。

2017年11月にバンコクで開かれた、タイ政府主催の国際教育エキスポ2017のデータによると、(主にタイ人の)訪問者にとって、イギリス・アメリカ・オーストラリアが留学先として好ましい地域であるとされています。留学先上位20カ国の中でASEAN加盟国だったのは、9位のシンガポールと、20位のマレーシアのわずか2カ国でした。

留学斡旋機関の説明では、イギリスとアメリカが圧倒的に多く、意欲的に教育事業の中心を目指す中国がそれらに続いています。
東南アジアの教育機関内の競争は、アメリカやオーストラリアなどの東南アジア外から参入してくる国際大学の増加に伴い、さらに激化しています。

そのような大学は、魅力ある格大市場の獲得を目指しており、「グローカル」なるもの(地球規模であると同時に地域的であること)を東南アジアに創り上げ、例えばシンガポールのイェール-NUS大学のような、「オフショア」キャンパスを開設しています。
また、二重学位制度やパスウェイプログラムなどのアカデミックプログラムの導入も行い、学生が母国で1・2年の間学び、それからオーストラリアやイギリスなどで学位を取得することができるようにしました。

現在、主にマレーシアやインドネシアでこのような教育の選択の幅が広がっており、この2カ国がASEANの教育の中心として地位をさらに高めていますが、他の地域でもどんどん発展が進んでいます。

教育の「グローカリゼーション」は、ヴァーチャル教育にまで及んでいます。
デジタル機器・環境を手に入れ、利用できるようになったことで地方での教育の定義が新しくなったのです。デジタルプラットフォームのおかげで、若者たちは、自分の暮らす地域・国から出ることなく、これまでにない形で世界の教育や大学にアクセスすることができるのです。

この時代の学生たちは、自分達が従来の教室という枠を越えて学んでいることを認識し、またそれに感謝しています。マッシブ・オープン・オンライン・コース(MOOC)や、カーンアカデミー、エデックス、コーセラのようなオンライン学習サービスを学生が利用することで、ヴァーチャル教育の有用性は十分に示されています。

さらに、今の世代の学生たちの企業家的・想像的考え方が、ビジネスやキャリアでの将来的チャンスを探求するための助けとなるだけでなく、教育(そして労働)エコシステムから、彼らが自主性を獲得することが期待できます。

従来の学習課程・学習へのアプローチはもはや十分ではないのかもしれません。ASEAN地域内の教育機関は、新規の学生を獲得、維持していくつもりなら、変化し続ける彼らのニーズに応えるため、早急な変革が必要です。
学生の新しい教育科目への関心も変化しています。例えば、「マーケティング」から「デジタルマーケティング」、「社会開発」から「社会企業」、「コンピューターサイエンス」から「アプリ開発」などへの変化があげられます。

タイの場合

この急速な変化の流れの中で、東南アジア諸国は新世代の学生たちに、自国が教育の選択肢として価値があることをアピールしなければなりません。
新世代の学生は、ますます競争が激しくなる中で、自分達の希望をかなえることを重要視し、就職先を見つけることで頭がいっぱいです。選択肢の中で学生たちは、学位の取得だけでなく、海外留学の経験も重要視しているようです。

例えば、タイ政府は地域資産として、特に教育の機会に乏しい近隣諸国にタイを推してきました。
この10年ほどで、国際教育を受けたいと願う留学生・タイ人学生のどちらにも対応可能な、英語での国際学士・修士・博士課程修了者が増加しています。

高等教育委員会が最後に行った2013年の統計では、タイは近隣諸国からますます多くの学生を集めることに成功しています。そしてこれは皮肉にも、タイの教育の質の低下、そして英語での指導能力が限られているという報告があるにも関わらずです。

現在、タイへの留学生の出身地の上位5カ国は、中国(7,405人)、ミャンマー(2,252人)、カンボジア(1,317人)、ベトナム(910人)、ラオス(909人)です。これらの留学生たちは、かつての奨学金での留学生ではなく、自費で学びに来ている学生が増えています。
非公式ながら、ASEAN地域の学生や家族へのインタビューを行って実施した調査では、このような学生たちの留学の動機は様々です。

ASEAN諸国からの学生は、在学中も簡単に帰国できるので、母国から近いタイを好みます。
また、タイの留学生プログラムの費用は、マレーシアやシンガポール、ASEANの外の教育機関と比較すると比較的安価です。

そして学生たちは、英語や中国語の他にASEAN内の別の言語を学ぶことを欲しているし、タイでは自己表現の制限が強くないため、そのことも評価の対象にしています。
もう一つ、最も重要なことは、ASEAN経済の統合が進む中での将来的なキャリアや、雇用のチャンスに役立つような東南アジアの友人とのネットワークを構築することです。

真の地域的体験を作る

個人の希望や、ASEANの関心への対応を向上させるには、教育制度の中の異なるレベルでの繋がりを強め、ASEAN地域で有能な人材を育成する上で、同盟各国の高校や、高等教育プログラムが互いに補い合うことが重要です。

地域内の教育の差を埋めることは、優秀な人材が流出することで起こる高等教育の地域化を避けるためにも重要なことです。そのようなリスクについての例として挙げられるのは、シンガポールです。シンガポールはベトナム、ミャンマー、その他の近隣諸国からの優秀な留学生を奨学金で援助することで呼び寄せ、その後シンガポール国内で雇い入れるのです。

前述の昨年11月に開かれた討論会では、必要とされている教育改革の一つに留学制度を用いることで、留学費をまかなえない学生の大半を他国の奨学金で送り出すような国々の人材が不足し、教育制度が弱体化してしまうのではないかと心配する参加者もいました。

また、学生がASEAN諸国間での教育を、東南アジアの一つの国にとらわれることなく受けられるようなシステムを構築するにあたり、官僚的障壁を取り払う必要性についても強い意見がありました。
複数の国の単位認定が許されるプログラムのおかげで学生たちはその地域をよく理解し、地域の変遷過程や、世界と地域の現実の共通点などを学ぶことができます。ここに述べたことは、地域の高等教育を「ASEAN化」し、2018年以降のASEANの信念を刺激するために対処すべき重要な問題なのです。

ASEAN移住労働者の権利合意は嬉しい知らせか?(2)

国内法案を国際水準へ

財団の記事はさらに、次の内容を強調しています。「ASEAN加盟国はみな、国際労働機関条約の中核的基準を批准する必要がある。そして、国内法案をその水準に合わせるべきだ。また、同条約の移住労働者に関する第94号・題143号、および全ての移住労働者とその家族の人権保護に関する国際連合憲章の批准を前向きに検討すべきだろう。」また、ASEAN加盟国の中で「フィリピンを除くどの国も家事労働者についての具体的な法令が整っていない。さらに、マレーシアとシンガポールには海外移住家事労働者についての免責条項がある。ASEAN地域の移住労働者にとって、家事労働業は最も一般的な職種であることを踏まえると、この状況は極めて異常だ」とも述べられています。

ASEAN諸国による国際連合憲章批准の、特に労働機関条約の移住労働者に関する記録を見てみると、フィリピンが17項目を批准しているのを筆頭に、続いてインドネシアの12項目、カンボジアの11項目の順になっています。また、全ての移住労働者及びその家族の人権保護に関する国際連合憲章に関して、ASEAN加盟国10カ国の中で批准を行ったのは、フィリピンとインドネシアのみでした。カンボジアは署名は行ったものの、批准には至っていません。ここで注目すべき点は、2007年5月12日に、インドネシアのジャカルタで行われた移住労働者の権利の保護・促進に関する、ASEAN市民組織・労働組合協議会のワークショップです。このワークショップでASEAN移住労働者のためのタスクフォースがASEAN諸国に推奨したのは、「労働機関条約の(移住労働者に関する)第97号・143号・181号について、移住労働者とその家族の人権保護に関する国際連合憲章と併せて、迅速に批准すること」だったということです。

ASEAN加盟諸国による批准記録から、各国の足並みが極めて不揃いである点を踏まえると、興味深いことに関係文書がASEAN合意と銘打たれた理由が、加盟国が複数の選択肢を持つことに同意したと示されていることから理解できます。また、合意に「ASEAN加盟国現行の国内法令・規則・政策に基づく」という限定的文言が付け足されていた理由もわかります。このような限定的文言は、第3章(移住労働者とその家族の基本的権利)、第4章(移住労働者の特定の権利)、第5章(労働者派遣国の義務)、第6章(労働者受け入れ国の義務)、第7章(ASEAN加盟国の義務)で見られます。外務省はどれも「全てのASEAN合意と同様に、移住労働者に関する合意の遂行も、各加盟国のそれぞれの法令の対象となる」と述べています。

しかしながら、明らかに不完全ではありますが、現在のASEAN地域内での人権の在り方や、ASEANメンバー各国が、移住労働に関する国際連合や国際労働機関の水準に合わせるために対処していることを踏まえると、ASEAN合意は正しい方向への第一歩とも言えます。他のASEAN加盟国が、移住に関する国際連合のその他の条約や国際労働機関の移住に関する条約と同様、自国の国内法令・規則・制限について調整を行い、移住労働者とその家族の人権に関する国際連合憲章に参加すると決めた場合は、多少現実的ではないかも知れません。けれども、ASEAN地域の人々は、政府に移住労働者の権利についての十分な配慮を要求すべきです。いつかASEAN地域国間で移住を決めた人々が、移住の際に伴う困難や苦しみ、侮辱的な行為から無縁となる日が来るでしょう。

この記事は元外交官により書かれたものです。彼は、マカウのフィリピン総領事として最後にこの記事を掲載しました。現在は、フィリピン大使財団株式会社(PAFI)の海外労働者の保護に関する活動グループの主要メンバーです。

ASEAN移住労働者の権利合意は嬉しい知らせか?(1)

2007年にセブで開かれたASEAN首脳会議で、移住労働者の権利の保護と伸長に関する宣言が採択されてから10年が経ち、2017年11月、マニラでのASEAN50周年を記念するサミットで同盟国10名の首脳陣が署名を行い、ついに同宣言の同意が行われました。

フィリピンの大手新聞記事では合意についてASEAN地域の移住労働者、特にフィリピン人海外移住労働者にとって良い影響を及ぼす幸先の良い一歩として扱う見出しが見られます。フィリピン外務省は、移住労働者の権利に関する合意を、サミットの主な成果の一つとして引用し、宣言の同意について次のように述べました。「移住労働者の性別・国籍に関する公正な処遇を掲げ、家族の訪問の権利を与えること、パスポートの押収・不当に高額な斡旋料や採用料金を課すことの禁止、職場での暴力や性的虐待からの保護するものとする。また、労働者の保護向上のために人材採用担当者の管理を行い、公正かつ適正な報酬と社会福祉手当、また労働組合や協会に参加する権利を順守する…」というものです。

議会上院の労働委員会議長、ジョエル・ヴィラヌエバ上院議員は、今回の合意について、「(合意は)ASEAN地域が労働基準を改善し、特にASEAN連合内の労働者の法的権利を守るという約束の証です。また、フィリピン人海外労働者(OFW)のための独自の部署の設置を含め、議会上院で保留中となっている法案の完成・強化を促進してくれるでしょう」と述べています。

手放しで称賛できない事情

しかし、今回の合意は、国内外、各方面からの懸念を受け手放しで称賛できるものとは言えませんでした。ジャカルタ所在の人権のためのASEAN議員(APHR)は、「先週のASEANサミットで採択された移住労働者の権利を盛り込んだ新地域的合意は、地域全体での適切な保護の提供ができていない」と、捉えられとの報告を受けています。ASEAN首脳陣が、移住労働者の権利の安全保障合意に達したことについて称賛が起こりましたが、APHRは合意に関する最終文書は十分ではなく、法的拘束力のある地域条約を含めた、より強固な保護が必要だと述べています。地方議員は、「文書で用いられている言葉、特に『国内法令・規制・政策』に関する、約束の条件付けをするような条項は、潜在的な効果を台無しにしたし、ASEAN人権宣言を含む、これまでのASEAN文書に見られる問題のあるアプローチを反映した」と見ています。

フィリピンのAPHRの委員会メンバー代表、テディ・バギラット氏は次のように述べています。「移住労働者に関する合意は許容度が高く、国内法令や政策に合わせて保護の制限を言明することができるため、重大な規定を順守しないという選択肢も基本的に可能です。我々は以前にもASEANの文書でこの手の制限的表現を目にしたことがありますし、このような制限が、何百万人と言うASEAN諸国国民の権利を侵しうる様々なことをもたらしてきました。ASEAN首脳陣が移住労働者の権利をこのような形で制限するような決断を下したことは非常に残念です。」「人権は普遍的なものです。人権は国内法令より優先されるべきで、抑制されるべきものではありません。」インドネシアの別のAPHR委員会メンバー、エバ・クスマ・スンダリ氏は、このように話します。「ASEANは人身売買に関して法的拘束力のある条約に同意することが可能だったのだから、移住労働者に対しても同様の措置を取るべきです。この合意を遂行するためには、実行計画の発展のファスト・トラッキングを行うと共に、法的拘束力のある法律文書について、新たな議論を行うことが得策でしょう。そうすることで、移住労働者の人権を守るための政策が現実的になり、ASEANの政治的意思を証明できるはずです。」

任意ではなく、拘束力が必要

在外フィリピン人労働者の国際的連合組織とされる、ミグランテ・インターナショナルは、次のように述べています。「人権侵害が最も起こる移住先での労働者の保護の立法化に対する理解が少ない中、移住労働者の保護のために闘い続ける上で、移住労働者の人権の保護促進に法的拘束力が伴うことが重要です。ASEAN加盟諸国にとって合意内容の実施が任意的な場合、どこで働いたとしても、どこに移住したとしても、合意の原則の内容が力強かったとしても、労働者はそのメリットを最大限に活用することができません。」

「ASEAN憲章により、『非干渉主義』の概念はASEAN内で効果的に策定され、『加盟国主権の尊重』の必要性に敬意を表して、人権義務についての言明を避けるため継続的に利用されてきました。また、『非干渉主義』により、地域的、また政府間の協力と経済発展という目標を重要視するあまり、永続的に人権侵害が起こっています。移住労働者の人権の保護と促進に関する合意は法的拘束力を持つべきだし、ASEAN加盟諸国はそのために精一杯努力する義務を負うべきです。」

個人的な意見ではありますが、今回のASEAN合意は、この地域の人権に関する全般的な状況、そして加盟国が移住労働者の人権の保護・促進を謳う、法的拘束力を持つ国際文書を支持している状況から判断されなければなりません。

移住労働者が置かれている状況、および彼らの人権については、ドイツのハインリヒ・ベル財団基金により、2015年11月23日付けの記事で適切かつ包括的に描写されています。そのタイトルは「ASEAN地域における労働移住」で、次のように述べられています。「ASEAN地域の移住労働者は非人道的な条件下での生活、労働を行っている。この状況を改善するためには、政策、移住産業、雇用主の報告義務責任などに、もっと注意を向けなくてはならない。ASEAN地域の移住者は普通の移住・安全な移住経路での移住ができていない状況にある。その状況とは、高額、違法な移住費用、人材派遣会社や職業斡旋業者とのトラブル、移住時に起こる虐待、人身売買、女性への暴力および性的搾取・虐待、多くの不法移民、低賃金、長時間労働、搾取的な労働条件、給料の未払い、職場の安全性と健康の問題、労働法では認められていない家事労働、不法移民労働者の犯罪化と拘留などだ。移住労働者の人口が年々増えるにつれて、彼らが、これらの非人道的行為を体験をする可能性も高くなっている。」

MAS(マレーシア航空公開会社)拡大計画に合わせ新規採用を実施

マレーシア航空(MAS)の新規採用の募集は、新航路、新型旅客機の可能性のおかげで確実と見られています。メイバンク・インベストメント・バンクの航空分析官、モウシン・アジズ氏は、新規採用は、運用を拡大し、再び利益を出すという国内航空会社の目標に合わせたものだと話します。

「辞職者、退職者は毎年出るため、マレーシア航空では新規雇用が必要となりました」と、同氏は本日付のニュー・ストレーツ・タイムズ経済面で答えています。さらに、より多くの労働力を雇い入れ、業務の改善を行うことは、航空会社や各種企業に求められていると付け加えました。
身元の公開はしていませんが別の航空分析官が、マレーシア航空は昨年、格安航空会社との価格競争が原因で多くの国内線を廃止ししたと述べています。

「マレーシア航空は新航路の運用に合わせて新たな雇用を必要としており、未開拓エリア、可能なら国際航路の開拓に乗り出したいと考えている」とその分析官は言います。そしてマレーシア航空のホームページによると、マレーシア航空は現在、分析官や、機長、客室乗務員、運行管理者、航空警備員などの特殊技能を持つ人材の雇用を行っているとのことです。

「先日より、現在の運行に必要なパイロットおよび客室乗務員の募集を行っています」と、マレーシア航空は、ホームページで答えています。

2016年以来マレーシア航空は、ワイドボディ機の運航と共に、新たに就航先・就航回数を増やすことで、ネットワークを拡大してきています。

同ホームページによると、「我が社はフライトを増便し、毎日4万人の乗客を輸送しています」とのこと。
マレーシア航空CEOのイザム・イスマイル氏は、今年度の市場の見通しは厳しいままだとしながらも、同航空会社が2019年の第一四半期までに黒字収益を上げることが期待されると話しました。

イザム・イスマイル氏は2月9日、マレーシア航空アカデミーと、プタリン・ジャヤにある国際航空運送協会(IATA)との間の訓練協力契約署名の立会いを行った後、次のようにレポーターに話しています。「今年度の市場の見通しは極めて厳しいです。しかし我々は今後の成果をモニタリングしていきますし、現在すでに好転し始めています。社内の目標は今年度内に黒字収益を上げることです。」

イザム氏は、マレーシア航空グループは社の抱負を知っていますし、今年度も協力していきます。2019年の第一四半期までには黒字収益は現実となるでしょう。
同氏によると新規採用活動で、一年で16%減少していた全体の離職率のバランスが、再び取れるようになるだろうとしています。

「我々は以前マレーシア航空に在籍していた6,000人の候補者の雇用を優先することを考えています」とイザム氏。

彼は、マレーシア航空が2015年9月以前に退社した、航空関連の技術を持つ人々の再雇用に熱心であるとしています。
「我々はマレーシア航空の元社員の復職を歓迎しますが、彼らの応募プロセスは他の応募者と同じものになります。」と付け加え、また、マレーシア航空の関連グループの雇用人数は14,000人、そのうちマレーシア航空が12,500人とすると繰り返し述べています。

「2015年にマレーシア航空を退社した6,000人のスタッフのうち、95%は新しい職についていますが、残りの5%は今でも我が社のコーポレート・ディベロップメント・センターで訓練を受けています」とイザム氏は話します。

マレーシア航空は、保有する旅客機A350-900を6機、ロスアンゼルスに拠点を置く航空機リース会社のエア・リース・コーポレーションとの12年のリース契約で借り受けているとしています。

また、クアラルンプール−ブリスベン間の直行便を週に4回便、6月6日から再開するとのことです。

さらに今年、顧客満足度改善を目指し、6機のワイドボディ機、エアバスA330-200を受け取る予定です。
イザム氏によると、6機のエアバスA330-200のリースは、返却する6機のB737の役目を引き継ぐもので、マレーシア航空の乗客輸送力が上がるだろうということです。

ただ、マレーシアの航空関連企業を統括するカザナ・ナショナルは、マレーシア航空の再建計画が、石油価格や通貨の変動が原因で予定通りに進まないことを懸念しています。

経営部長のタン・スリ・アズマン・モクタル氏は、マレーシア航空が今年第2期か、2019年上半期には収支が五分五分になり、順調に2019年の黒字リストに乗るだろうと期待しています。

また、航空分析官のモウシン氏は、世界人口の半数が暮らすアジアは、航空産業の成長の重要要素であると述べています。「中国とインドが人口の大部分を占める中、ASEAN地域には6億の人々が暮らしています。この3つの地域はまだ成長の初期段階にあり、これからの伸びしろは非常に大きいです。これらの地域の旅客機利用者数は増加傾向にあり、経済状況も良くなってきているので、利用者数はさらに増えるでしょう。今まさに成長中なのです」と同氏。

さらに、ヨーロッパやアメリカは市場が成熟しており、旅客機の利用者数もあまり伸びないだろうと続けます。
「欧米地域の成長の見込みはあまりないでしょう。将来的な新規成長の見込みがあるのは間違いなくアジアなのです。」
「航空産業に関して、我々は中立の立場にありますが、マレーシアでの成長率は年間6%と、歴史的レベルで穏やかだと考えています」とモウシン氏は述べています。ただ、現在の石油価格は収益を落とす要因となり、マレーシア航空にはプレッシャーになるだろうとしています。